こんにちは、サウナ王です。
最近、朝風呂をやる温泉・温浴施設が増えてきている。
理由は少しでも集客したいからだろうが、非常に危険である。
まず、朝風呂とは朝10時オープンの温泉・温浴施設が入浴料金を割り引いて、朝6時(または朝7時)にオープンすることである。
朝風呂を実施して客数が20%伸びたという温泉・温浴施設があるようだが、例えば入浴料780円を朝10時までの入館に限り500円(ワンコインにする施設が多い)にしたとする。
仮に一日800人の施設が20%増えると960人であるが、入浴料は800人×780円=624000円と、160人×500円=80000円。
20%増えたとしても8万円である。
朝風呂のお客様はドボン客(風呂だけで何も購入しないお客様)である。
営業時間を4時間増やすということは人件費が4時間分、水光熱費が4時間分、朝6時オープンのための浴槽清掃時間変更に伴う人件費深夜手当加算が25%アップ、場合によっては浴槽清掃人員の募集費用が掛かる可能性もある。
ようは20%アップ程度では割に合わないのである。
それに、ほとんどの場合、もともと朝10時~11時に来ていた御客様が単純に朝10時前の入館にシフトしただけのことで、実際に20%以上増えることは少ない。
まともな経営者であれば客数が20%増えても利益が増えずに手間が掛かることはしないものだが、そのような結果になることが分からず、やってから失敗したと気付くのである。
だが、時既に遅しで、急にやめるとお客様からクレームになるので、そう簡単にやめるわけにもいかず、仕方なく続けることとなる。
朝風呂客に朝定食などの飲食をしていただければその損失を取り戻せると思うものだが、朝風呂客はドボン客なので、牛乳1本すら飲まないのである。
逆に飲食提供のための準備等にまた人件費その他諸々が掛かることとなる。
朝風呂客にお金を使っていただくには、かなり高度な技術がいることを忘れてはいけない。
逆にそれだけの高度なノウハウや接客技術があるのであれば、朝風呂などしなくても客数アップ、売上アップが可能である。
誰に唆されたのか知らないが、朝風呂が温浴業界で流行っていることは事実なので、騙されないように注意していただきたいと思う。
株式会社 楽楽ホールディングス 太田広(サウナ王)
045-324-4137
それではみなさん、一期一会、不撓不屈の精神で今日も一日頑張りましょう!
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温浴・温泉ビジネス コンサルタント 太田広